子どもの身長を伸ばしたい。
身長と言えば骨。骨と言えばカルシウム。カルシウムと言えば牛乳。
「牛乳飲まな 背 伸びひんよー」って子どもの時よく言われました。
牛乳は、子どもの成長にはかかせないドリンクというのは常識です。
しかし、一方で牛乳は飲まない方がいいという説もあります。
牛乳健康説と不健康説、どちらを信じたらいいのでしょうか。
結論から言うと、確実な事は分かっていません。
では、牛乳は骨を伸ばす事とどう関係があるのでしょう。
また、不健康説とはいったいどういうものなのでしょうか。
ざっくりとは分かっていても、ぼんやりなんで調べてみました。
先に悪い説からいきます。
しかも極端な有害説から書きます!
牛乳は危険?!骨粗しょう症~アトピーやアレルギーを引き起こす?!
①世界保健機構(WHO)の報告では、牛乳によるカルシウムの摂取量の多い海外諸国は
骨折率が高いという事です。
牛乳には「リン」が多く含まれています。
リンを多く取り過ぎるとカルシウムが排出されるので、牛乳を多く飲めば体内のカルシウムが減少、骨折や骨粗しょう症の原因になっているとか。
②牛乳に含まれるホルモンの影響でアトピーやアレルギーが発症するようです。
牛乳は確かに子牛がぐんぐん大きくなっていく栄養源ですが、言っても牛の乳です。
他の動物の乳を成人になっても飲んでいる事は不自然な事なのかもしれません。
③牛乳のカルシウムは子牛用であり、人間には吸収されにくく、胃腸にかかる負担が大きい。
腸が弱っている時は牛乳のタンパク質カゼインの小さい粒子が腸壁を通り越して、血液に入り込み、血液は異物と認識、アレルギー反応を起こすとか。
昭和33年に学校給食で牛乳が取り入れられた数年後から鼻づまり、アトピーやぜん息・花粉症の患者が急激に増えたとか。
④牛乳に含まれる乳糖(ラクトース)を分解するのが酵素(ラクターゼ)。この分解酵素を持たない日本人は、他から摂ったカルシウムまでも排出してしまうとか。
分解酵素を持たないが故に、下痢などを引き起こす人もいるそう。
やっぱり牛乳は優秀な手っ取り早いカルシウム源!
牛乳200mlで1日に必要な栄養のうち、カルシウム34%、成長ビタミンといわれるB₂が27%、タンパク質10%などが摂取できます。
また、人が体内で作れない8種類の必須アミノ酸が牛乳のタンパク質には含まれています。
しかし、骨を伸ばすのはカルシウムではありません。
骨を伸ばすのはタンパク質です。
伸ばした骨を強くするのがカルシウムなんです。
だから、牛乳だけがぶがぶ飲めば背が伸びる、は違います。
成長期にタンパク質を多くとる事が重要ですが、タンパク質を多くとると、カルシウムが尿で排出されてしまいます。多めにタンパク質をとる時はカルシウムも多めにとらないといけません。
モンドセレクション7年連続最高金賞受賞!子供の成長にカルシウムグミ
極端な有害説①で出てきた「りん」ですが、不足すると骨がしっかりせず、発育不全になる可能性があります。
が、摂り過ぎるとカルシウムが排出されてしまいます。
りんが多く含まれる物は加工食品やインスタント食品、スナック菓子です。
カルシウムをたくさん摂っても、りんを多く含む物を食べていたら骨を強くする事はできません。
牛乳の「りん」を気にするより、上に書いたようなジャンクフードを気にした方が良いという事です。
コーラにもリン酸が多く含まれるので注意です。
牛乳を飲まない選択の方がデメリットが多い
牛乳の不健康説ははっきりと裏付けできる根拠がなく、研究も少ないです。
研究の論文のうち8割以上が「骨量の増加に良い」という報告だそうです。
未だに分かっていない事も多く、健康説と不健康説が相反する主張でもあります。
牛乳を飲んだらお腹を壊す、アレルギーがある場合は飲んではいけませんが、そういった要素がない人は飲むメリットの方が多いと感じます。
かと言って、1日に大量にがぶ飲みしてはいけません。
コップ1杯を3食、食後に飲むのがいいそうです。
食前に飲むと、お腹が膨れて食欲がなくなります。
何度も言いますが、骨を作るのはたんぱく質です。
骨端線である軟骨部分になるのは、コラーゲン。コラーゲンを作るのはタンパク質と鉄とビタミンC。
そして骨を伸ばす為のエネルギーも必要なので、炭水化物も必要。
要は、栄養バランスのとれた食事をする事が最重要です。
それを食前に牛乳でお腹いっぱいにする事はいけないですよね。
また身長を伸ばしたいからと牛乳ばかり飲む事は、肥満の原因にもなります。
また、寝る前に牛乳を飲むのも良いそうです。
骨が伸びるのは夜寝ている時です。細胞分裂も活発です。
晩ご飯から起床まで絶食の状態になるので、血液中のカルシウムを維持する為に骨から取られます。そのカルシウムと細胞分裂するエネルギー(タンパク質)を補うという事です。
しかし、子どもですから、寝る前に飲んで夜中にトイレに行きたくなっては良い睡眠がとれず逆効果にもなります。
子どもに合わせた無理のない牛乳のとり方ですくすく伸びてほしいですね。